歯の治療は、やり直しにつぐやり直し、またやり直しの繰り返しで、
だんだん歯が無くなっていってしまう。
当医院には、このように思っている、
あるいは、実感している人がたくさん来院しています。
なぜ、一時は良くなった感じがしても、すぐに歯が悪くなってしまうの?
なぜ、いくら治療しても良くならないの?
このような疑問を抱いている方が大勢いらっしゃいます。
・なぜなら、お口のトラブルの原因は
“細菌感染” と “咬み合わせ”
この2つの問題が原因なのです。が、、、
虫歯治療や歯周病治療といった細菌感染に対する治療は行われていても、
『咬合治療』咬み合わせに対する治療が行われていないことがほとんどだからです。
歯に掛かる噛んだ時の力のバランスが崩れてしまう。
どこかの歯に不自然な力が掛かっている。
このような状態が長く続くと徐々にお口の中の不具合が進行していきます。
咬み合わせのバランスが悪いことにより、どこかに偏った大きな負担がじわじわとかかり続けることで、
いずれかの部位に疲労破壊が起こります。
過負荷による悪影響の症状が徐々に露見し、
ある日突然大きな症状として現れてしまうこともあります。
・では、どうすれば良いの?
噛み合わせの検査・分析を行いましょう。
頭の基準となる位置の記録を採得して、あごの動きを再現する器械にお口の模型をつけます。
この“頭の基準となる位置の記録”が重要です。
基準がないと、実際のあごの動きと器械に再現した動きが同じになっているか、
わかりません。
頭蓋正中に対する上顎の位置決めをフェイスボウトランスファーの使用によってきちんと行い、
顎関節と歯列の関係を咬合器(咬み合せを調べる器械)に再現することによって、
正確な咬み合わせの診断と適切な治療が可能となるのです。
そのようにして分析すると、
かみ合わせに関するいろいろな状態を診てとることができるようになります。
噛んだ時に上下の歯のどの点が合わさっているか?
顎が前後左右の横方向に運動した場合はどの部位が横方向の力を受け止めているか?
さらには
噛み締めた時の力はどの歯が負担して、歯ぎしりの力はどの歯が負担をするのか?
このような『咬みあわせの力のバランス』を分析した上で、歯や歯列並びに顎の運動を築き上げていきます。
『咬合診断』によるかみ合わせの十分な診査・診断を行うことで初めて、
かみ合わせのバランスをとり安定して壊れにくいお口の機能を築くにはどうすれば良いか?
といった治療計画が立案できるようになります。
まず、咬合診断を行い、
噛み合わせの分析結果からどのような治療が最適なのかを多角的に相談しながら治療計画を立てましょう。
かみ合わせの力のバランスが取れると、歯や歯の周りの骨、顎関節が壊れにくい環境となり、歯や顎の違和感が解消し、
お口の健康を長期間に渡って良好な状態に保つことが可能になります。
反対に、分析を行わないままの手探り状態で治療を進めてしまうと、
バランスをコントロールできていない口腔内は、
徐々に崩壊していくことになってしまいます。
場当たり的な治療に終始して徐々にかみ合わせ機能のバランスを失っていく悪循環から抜け出し、
あらかじめ治療のゴールを設定してから、そのゴールに向けて着実に治療の歩を進めていきましょう。