歯周病は万病の元・・・人生の質や命に係わる病気です

2017/08/25
歯周病と全身疾患

歯周病の初期は特に痛みはありません。たまに歯磨きの時に出血する・歯ぐきが腫れるということがあっても、大した違和感ではないので、これまでは放置してしまうことが多かったかもしれません。

歯周病が進行していくと、歯ぐきが大きく腫れて痛くなったり歯がグラグラ揺れてきたり、歯を支える骨壊れて歯ぐきが潰瘍でグチャグチャになってしまい、大切な歯を失うことになります。

 

そんな歯周病の原因は、、、細菌です。

細菌の塊・集合体がプラーク(歯垢)と呼ばれるもので、プラークを取り除きましょう・プラークコントロールしましょう!と、盛んに言われるのは、病気の原因となる細菌を除去するためです。

 

歯周病菌が歯ぐきに感染し、炎症が起こると、歯ぐきの中の毛細血管から歯周病菌が体内に入り込んでいき、血流を介して全身に細菌と炎症物質が拡がっていきます。

 

この歯周病菌が歯ぐきから血管に入って全身にめぐっていくという現象は、歯肉炎・自覚症状のない歯周病の初期段階からすでに始まっています。

 

歯ぐきが健康でなければ、全身の健康状態は良好ではありません。

 

歯周病は、あなたの全身の健康に影響を与える可能性があります...あなたの全身的な健康状態に影響を及ぼしている可能性があります。

いくつかの例を挙げてみましょう:

 

脳卒中

・成人の歯周炎患者は、脳卒中リスクが高くなる

 

呼吸器感染症

・口と喉から細菌を吸入すると肺炎に至ることがある

・歯垢の蓄積は、肺に細菌を吸入することになってしまう危険な細菌源を作り出す

 

心臓病

・成人で歯周炎を患っている人は、致命的な心臓発作の危険性が高くなる

・口から血管に入った細菌は、心臓血管系において、血栓凝固の問題を引き起こす可能性がある

 

重度骨粗鬆症

・骨量の減少(骨減少症)は、歯肉疾患および歯の欠損状態に関連する

・閉経後の女性の重症度と歯の喪失が関連している

 

制御されていない糖尿病

・慢性歯周病は、血糖値のコントロールを妨げる可能性がある

・糖尿病は歯周ポケット環境を変え、細菌の増殖が過剰になってしまう

・糖尿病の喫煙者は、歯を失う危険性が20倍高くなる

 

早産児または低出生体重児

・歯周病が進行した女性は、低体重児または早産児を出産する可能性がより高い

・口腔微生物は胎盤を越えて胎児を感染にさらす

 

歯周病は治療と予防が可能です。歯周治療の急速な進歩によって、現在では病気の進行を阻止することが可能になってきています。

歯周病を予防するにあたって最も大切なことは、歯周病の原因である細菌・プラークを減らすことです。取りも直さず「プラークコントロール」が重要です。プラークコントロールには、歯科医師や歯科衛生士によるプロフェッショナルなもの、そして自分でできる歯磨きなどのセルフケアの2つがあります。

 

・毎日、正確な方法で歯磨きを行い、プラークのない清潔な歯の表面を日々キープすること(セルフケア)

・健康の保持・増進のために歯科医師や衛生士によるメインテナンスを定期的に受けること(プロフェッショナルケア)

 

深刻な病気を回避して食と会話を明るく楽しむ人生を守り続けるためには、プロフェッショナルケアとセルフケアの両方共が等しく重要で、プラークコントロールを成功させるカギとなります。

 

あなたは歯周炎がありますか?それについてどのような対処をしていますか?

あなたの歯科医師に精確な歯周病の評価と歯周治療の最新動向についてお尋ねください。