飲み込みづらい、違和感…食事と呼吸の筋肉とエントレによる回復

2017/10/11
エントレ・嚥下の仕組み

・食物を飲み下すことを嚥下(えんげ)と言います。

お口の中の食べ物のかたまりを胃に送り込むまでの一連の運動の事です。

 

・飲み込み(嚥下)の機能が低下する?

いつも当たり前に行っていて、嚥下・飲み込む運動を意識することは普段、あまりないと思います。

 

そのため、不自由を感じていなくても、自覚症状が無くても、嚥下機能が低下している兆候が表れている場合が多々あります。

 

歯科治療では、特に表れやすく、

歯石を取るクリーニングや虫歯を削るときに、お水を口に溜めておけない。

むせてしまう、息を止めている。

歯の型を取るとき、型取り材を口に入れると気持ち悪くなる。

 

など、

嚥下に関係する筋肉の衰え、または未発達が原因しているだろう。

という場面がたくさん見られます。

 

さらには、

飲み込み・嚥下に問題が出てくると、食物を摂取することが困難になり、食事量の不足や脱水症、低栄養などのリスクが生まれます。

 

また、

嚥下をする瞬間は、一瞬だけ呼吸が止まります。

嚥下機能と呼吸機能は相関しているので、嚥下機能の低下は、呼吸にも影響を及ぼします。

食べ物が気道に入ってしまう誤嚥【ごえん】による窒息や肺炎など、

身体的に重大な問題につながることもあるため注意が必要です。

 

他にも

いつもお口が半開きで、くちびるが乾燥する、お口の中が乾く。

前歯の歯ぐきが腫れている、前歯に虫歯ができやすい、着色汚れが目立つ。

風邪をひきやすい(上気道感染)、口臭、口内炎ができやすい。

舌足らずなしゃべり方や滑舌が悪くて、話が伝わりにくい

 

などなど、様々なお悩みに対して、

嚥下と呼吸のために使うお口の周りの筋肉の影響を受けている可能性があります。

 

食事や呼吸は、ただ単に生命維持の栄養素や酸素を体に取り込むということだけでなく、

コミュニケーションの楽しみや人生の彩りに関係しています。

 

・まだまだ自分は大丈夫…本当に大丈夫だと思いますか?

嚥下機能の低下は、お口のまわりやのどの筋肉(口腔周囲筋)の筋機能低下でおこります。

それは加齢による影響もあるでしょう。

しかし、筋肉は何歳になってもトレーニングで鍛えることができます。

適切なトレーニングを継続すれば、何歳からでも筋繊維が太くなるのです。

 

若い人でも

『いつもポカンとお口が開いている』『口で呼吸している』『歯並びが悪い』

『咬み合わせが悪い』『滑舌が悪い』『肩こりがある』『血圧が高い』

などの症状や徴候がある人は、もともと正しい筋肉の使い方ができていないかもしれません。

 

機能回復を行うことは、自覚症状として表れてしまってからだと、

とても困難を伴う道のりです。

 

しっかり機能が保たれている状態から、症状が軽いうちから、

機能低下させないために、悪くしないために、

明るく楽しい元気な自分を守るために、

適切な口腔周囲筋の筋力トレーニングを行いましょう。

 

・エントレによる口腔周囲筋機能訓練

筋肉を発達させるには、適切な負荷を筋肉に与える必要があります。

 

腕の筋肉を鍛えるにはダンベルなどを負荷に使います。

 

ストレッチやマッサージは、機能的な状態を保つ・機能を低下させない。

というために、とても重要ですが、

筋肉を発達させるものではありません。

 

口腔周囲筋も、各種の体操によるストレッチと共に、

適切な負荷を与えて、筋肉の発達をうながす必要があります。

 

エントレという器具を用いることで、

嚥下や呼吸に関連する筋肉に適切な負荷を与えることができます。

 

簡単な運動を継続することで、生活機能が向上していきますので、

是非、ご相談ください。